ビールと食品添加物
夏が来ると思い出す・・・というわけではありませんが、夏の食卓にぴったりのアルコールといえば、「ビール」ですよね。ビールは、麦芽とホップ、またはこれに米、コーングリッツ、コーンスターチを用い、酵母で発酵させつくった低アルコール飲料です。
ビールの製造工程において用いられる食品添加物には、以下のものがありますが、いずれも加工助剤、キャリーオーバーとして分類され、表示が免除されています。
「加工助剤」とは、製造過程で除去されたり、中和されたり、ほとんど残らないものを言います。また、「キャリーオーバー」は、原材料中には含まれているものの、使用した食品には微量で効果が出ないものをいい、いずれも表示が免除されます。
食品添加物の例とその使用目的
●硫酸カルシウム・・・醸造用水の水質調整に使用されることがあります。しかし最終製品中の成分濃度を増加させないことから、「加工助剤」として分類され、表示免除になります。
●二酸化硫黄・・・ホップに微量の二酸化硫黄が残留していることがありますが、煮沸の工程で除去されることから「キャリーオーバー」として分類され、表示が免除されます。
●タンニン酸(抽出物)・・・清澄促進に使用されます。しかし貯酒タンクで沈殿、あるいはろ過されることから製品に存在しません。「加工助剤」
●ケイソウ土・・・貯蔵中ろ過剤として使用されるものの、製品中には残存しません。「加工助剤」。
●炭酸ガス・・・元来発酵の際に生じる炭酸ガスを含んでいますが、まれに通常の水準にまで微量の炭酸ガスで調節する場合があります。「加工助剤」
最近は、いろいろなビールが出回り、濃色麦芽を併用した「黒ビール」「スタウト」などが人気になっています。