砂糖と食品添加物
最近は、ダイエットや虫歯予防のために、食品添加物である甘味料が広く人気を博していますが、その一方で、いわゆる「砂糖」も、嗜好の多様化のなかでさまざまなものが出回るようになっています。ひとくちに、砂糖といっても、グラニュー糖、中ザラ糖、コーヒーシュガー、三温糖など、さまざまなのです。
砂糖は大きくわけ、サトウキビからつくる甘藷糖と、サトウダイコンからつくるてん菜糖があります。これらの原料糖を溶解し、清浄、ろ過、脱色、脱塩、さらに濃縮、晶析、分離させることで「精製糖」を製造します。この精製の工程では、さまざまな食品添加物が用いられます。
表示対象となっている食品添加物は、カラメルTなどの着色料(カラメル)で、食品に色付けをして嗜好性を高める働きがあります。これは主に、中ザラ糖やコーヒーシュガーの製造工程で用いられます。また三温糖にもカラメルを用いることがあります。グラニュー糖などの白砂糖には、用いられません。
その他、加工助剤(製造過程で除去されたり、中和されたり、ほとんど残らないため、表示を免除されます)として、水酸化カルシウムや、ケイソウ土、活性炭、骨炭、イオン交換樹脂が食品添加物として用いられます。
水酸化カルシウムは、浸出液中の不純物を清浄剤で吸着して沈殿させる目的で使用されます。ケイソウ土は、ろ過しやすくする効果があります。また、活性炭と骨炭は、褐色の色を吸着して除去する目的で使用されます。そしてイオン交換樹脂は、色、カルシウムなどの金属イオンを除去する目的で使用されます。